あなたは “投資もギャンブルの一種” と思っている派? そうは思わない派?

この記事のまとめ

投資には、資産を増やすためだけではなく、資産を守るための投資もあります。少額で趣味としてするのも自由です。FIRE(注1)を達成できなくても、トータルで利益を出すことによって、投資をしない場合と比べて金融資産の目減り具合をより少なくすることができます。
投資は、用心して慎重に取り組めばよく、“食べず嫌い”
的に怖れる必要はありません。

この記事は、株式、投資信託、上場投資信託(ETF)への投資に興味・関心があるけれども、反面、“投資もギャンブルの一種” という懸念を拭い去ることができなくて心配で、投資を始めることに迷っている人たち、とりわけ人生百年時代の後半以降に入っている人たちのご参考になれば………という思いから、私の中年以降の株式投資の実践経験を踏まえて私なりの考えをまとめたものです。

(注1)「Financial Independence, Retire Early」を略した言葉で、訳せば「経済的自立と早期リタイア」。

私が実践していること

私は今では、年金支給開始がそう遠くない年齢なのですが、年金だけでは生活し続けていくことが難しいに違いないので、生活・暮らしに必要不可欠な支出用のお金とは別枠の、その意味での余裕資金を投資用資金としてその範囲内で、マネーリテラシーのレベルを高めるための勉強をしながら、投資にそれなりに挑戦しています。

(一抹の不安がどうしても残る)新しいことは、初めは小さく試してみて、必要に応じて軌道修正を加えながら次第に本格化していくという方針で取り組んでいます。

投資 ≠ ギャンブル

投資における「リスク」とは、「危険性」ではなく「不確実性」のことを言います。

投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェット氏によれば、資産形成の王道は、長期投資して複利効果を狙うこと、つまり「ゆっくり金持ちになること」だそうです。

でも、「適正なリスクをとって、最小のリスクで、そのリスクに見合う最小の成果を確実に積み上げていくというゆっくりお金持ちになっていく長い道のりを歩んで行くこと」よりも、「少しでも早くお金持ちになりたくてハイリスクなのを承知の上であえて危険な近道を進むこと」のほうを選ぶ人が多いのが人の世の常。

結局のところ、突き詰めれば、自分の心の中の闘いでしょうか?

投資をギャンブルと同様にみなす人がいる理由として考えられること

個人投資家が欲を出して理性を欠いてリスクコントロールをせず、本来ギャンブルではない投資をギャンブルまがいのものにしてしまうということがあるから(なかには大損して破滅する人さえいますよね)。
「短中期の相場の世界は、金融や経済の知識を前提としたうえで “感情” で動く」と言われているから。

始めるのであれば、若いときに早く長期積立投資を開始するのが断然有利

預金金利が4~5%以上あった時代が復活しない限り、こんにちにおいては昔であれば預貯金に回すお金のせめて一部でも投資に回すようにしたほうがよい、と多くの方がおっしゃっています。

始めるのであれば、最有力の運用方法は長期積立投資で、ポイントは「運用手数料(コスト)が安い優良なインデックスファンドを定期的に積み立てていく。それを愚直に継続すること」です。ここでいう長期とは、10年、20年、30年という単位です。長く続ければ続けるほど複利の力は凄いです。

高年齢になってから積立投資を始める場合には

なお、投資信託で運用手数料(コスト)が安い優良なインデックスファンドを定期的に積み立ていくという投資については、60歳を過ぎてから始める場合には、積立金額を無理のない少額に設定するのがポイントで、最低5年間、後は可能な限り少しでも長い年数保有し続けるほどそれ相応の運用益が期待大でしょう。

ポートフォリオ(資産配分)はどうすればよい?

万人に共通の唯一の正解というものはないそうです。なぜなら、人それぞれ、今現在の年齢、所得、預金額、扶養家族の有無と年齢構成、生活環境、余裕資金の有無とその金額etc.と違っていますからね。

YouTube動画チャンネルやブログには投資系のものがいくつもあります。ご自分で勉強して、投資信託か上場投資信託(ETF)か?その両方か? 日本株か米国株か?その両方か? 円建てか米ドル建てか?その両方か? 個別銘柄として高配当株を組み込むのか否か? ゴールド等のいわゆるコモディティ株orETFを組み込むのか否か? それぞれの投資商品ごとの買付金額(買付割合)をどうするのか?etc.---最終的には、自分にとっての最適解を求めて、あくまで自己責任で判断するしかありません。

短期運用は素人にとっては難しい?

「長期積立投資」による資産形成は、手堅いですが、文字どおり、長い年月がかかります。

「長期積立て投資」一本遣りではなくて、いわば二刀流といえそうですが、「コア&サテライト運用」というやり方があります。人気のある投資ユーチューバーや投資ブロガーによれば、「長期積立投資」を中心(“コア”)としたうえで、投資用資金の全体のおおむね3割を上限(“サテライト”)として短期運用でハイリターンを狙う(ただし、当然ハイリスクです)という戦略です。

相場に変動はつきものですから、確かに短期運用は難しいです。難しいのを承知で短期運用にも挑戦しようとする場合には、第一に、「コア&サテライト運用」のサテライト運用として、第二に、初めのうちは、勉強のつもりで、授業料を払っていると思って、ごくごく少額から(注2)始めてみるのが賢明である、と私は考えています。実際に私はそうしています。

(注2)投資信託なら(証券会社によるかもしれませんが)金額指定買付を100円以上1円単位でできます。最近、日本人の間でも若者を中心に少額での投資が急増している米国株は一株単位で取引ができます。日本株も成行(なりゆき)注文なら一株単位で可能です。

豊富な余裕資金がない場合でも、趣味等として少額の株式取引を楽しむことなら、年齢層に関係なく可能

前節の(注2)で述べたように、投資信託なら100円単位で、日本株式(個別の銘柄)でも成行注文なら一株単位で取引できます。

ささやかな趣味あるいは知的なゲームを楽しむという感覚で、経済の勉強を兼ねつつ投資信託や株式個別銘柄の投資をたしなむことも有りだ、と私は思います。

忘れてはならないこと

もしも、あなたがこの記事がひとつのきっかけとなって投資を始める決心がついたという場合には、「投資は自己責任」「リスクとリターンは表裏一体の関係」をくれぐれもお忘れなきように願います!

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