青春18きっぷのイメージ
私にとっての青春18きっぷのイメージは、若者が夏休みに、時間をたっぷりかけて、どれだけ遠くまで行けるか “限界に挑戦的” な旅行をするときに使う、お得な切符というものでした。
青春18きっぷの発売以来の歴史では、究極の長距離旅行として、一人旅で5日間かけて北海道から九州までの縦断旅行を実行した人がいたそうです。
青春18きっぷの復習
まず、青春18きっぷというネーミングなのですが、年齢制限はなく、誰でも使えます。ただし、利用期間が限定されています。発売期間・利用期間は毎年ほぼ同じで、春、夏、冬の年3回の設定です。
今年2023年の発売期間・利用期間は、1月17日現在まだ発表されていませんが、昨年の利用期間は春季「3月1日~4月10日」、夏季「7月20日~9月10日」、冬季「12月10日~翌年1月10日」でしたので、今年もたぶん同じでしょう。
1回あたり午前0時から翌日0時まで有効(ただし、使用中に0時を過ぎた場合、最初の停車駅まで有効)で、日本全国のJRの普通列車と快速列車(新快速など含む)に乗り放題・乗り降り自由です。主な注意点としては、特急列車や新幹線には特急料金を払っても乗れません。
1枚1万2050円で1日有効5回分。一人で5回(5日分)使うこともできますし、同一行程・同時利用であれば1枚を複数人で使うこともできます。例えば、5人のグループ旅行で同時に一遍に5回分使うこともできます。
使い方の具体例
今年はまさか値上げ?かどうか私は知りませんが、昨年までは1枚1万2050円(5回分)でしたから、単純に割り算すれば1回分は2410円になります。
私は関西在住ですので、以下はすべてJR大阪駅を始発駅として例示的に説明します。
西方面なら兵庫県の加古川駅との間(72.2キロ)を、東方面なら滋賀県の野洲駅との間(72.5キロ)を、それぞれ往復すれば、1回分の元が取れる計算になります。
1枚で5回分あるのですが、一人旅で、例えば大阪駅-静岡駅(静岡県静岡市)の間を往復すれば、たった1回分の使用で元が取れます。
カップルでの同一行程・同時利用なら、大阪駅-岡山駅(岡山県岡山市)の間を往復すれば、2回分の使用だけで元が取れます。
用事で遠方に出かけるときの交通費の節約術としての活用
私は実は、令和になってから人生で初めて、青春18きっぷを使いました。
きっかけは、とある事情で空き家状態になって久しい妻の実家(所有者である妻の母は存命中)を、念のための点検に妻と私が訪問することになったことです。妻の実家の所在地は中部地方の某県某市内で、私の住まい近畿地方の中部エリアからだと、鉄路で約200キロの遠方です。夫婦二人分の往復の交通費は、家計にはそれ相応の負担です。
そこで、ふと青春18きっぷを思い出したのです。我が家から妻の実家までの往復の経路のうちのJR区間の交通費二人分が、青春18きっぷ1枚(5回利用分)の値段を上回るので、青春18きっぷを買って使った方が安上がりになるのです。二人同時利用で(1枚5回分の)2回分を使うだけで元が取れて、その上3回分のボーナスが付く形になるのです。
日帰りの旅行でも活用:特に近畿地方中部エリアでは………
青春18きっぷを実際に使ってみて、日帰りの旅行でも結構使い勝手があることがわかりました。
近畿地方中部エリアにお住まいの方ならよくご存じでしょうが、JR西日本は5府県(兵庫県、大阪府、京都府、滋賀県、福井県)にまたがって、東は敦賀駅(福井県敦賀市)、西は播州赤穂駅(兵庫県赤穂市)まで走る特別料金不要の列車「新快速」を運行させています。
「新快速」はとにかく速いんです。特急並と言っても過言でないと思います。営業最高速度は時速130キロで、大阪駅~京都駅間の朝ラッシュ時のおおよその運転時刻表制定速度でも時速86キロだそうです。
ですから、近畿地方の東海道本線、山陽本線、北陸本線の沿線に住んでいる方なら、青春18きっぷを使うことで、意外に遠くまで、しかも遠距離の割には時間がそれほどかからずに、割安の運賃でJR日帰り旅行を楽しむことができますよ。