知ってビックリ、太陽光の赤外線を活用した “窓ガラス発電”

太陽光発電は、世界中で急速に普及しているエネルギー源です。しかし、従来の太陽電池や太陽光パネル(注1)は、美観や建築物のデザインに影響を与えることがあるため、使用場所に制限があります。
そこで注目されているのが、透明太陽電池とそれを使った窓ガラス発電です。

透明太陽電池は、従来の太陽電池と同様に、太陽光を電気エネルギーに変換する技術です。しかし、透明な素材を使用することで、光を通しやすくすることができます。このため、透明太陽電池を使った窓ガラスによる発電が可能になります。

透明太陽電池を使用した窓ガラス発電には、大きなメリットがあります。
まず、太陽光を取り込みつつ、透明なガラスを使用するため、建物の外観を損なうことがありません。また、屋内に光が差し込むため、室内照明の省エネ化にもつながります。さらに、発電量が十分であれば、建物のエネルギー自給率を高めることができます(注2)。

透明太陽電池を使った窓ガラス発電の可能性には、大きな期待が寄せられています。実際に、すでに商品化されている製品もあります(注3)。また、日本をはじめとする多くの国や企業が、この技術の開発に注力しています。透明太陽電池及び窓ガラス発電の研究開発が進めば、建物のエネルギー自給率を高めることができるだけでなく、新しい建築物のデザインや都市計画にも大きな影響を与えることが期待されます。

(注1)太陽電池=ソーラーセル。太陽電池(ソーラーセル)を集めてパネルにしたもの=太陽光パネル(ソーラーパネル)。

(注2)大型ビルや高層マンションの場合、外壁面積が非常に大きいため、発電効率が高く、大量の電力を発電できるという利点があります。これにより、建物のエネルギーコストを削減することができるため、地球環境に配慮した省エネルギーの建築物の実現につながる建築物として期待され注目されています。

(注3)一部では実用化が始まっています。例えば、NTTアドバンステクノロジ株式会社は2021年9月2日、無色透明形光発電素子技術を利用した「無色透明発電ガラス」の販売を開始しています。

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