なぜ10月1日は “日本酒の日”?
10月1日は、我が国の伝統的な酒、日本酒を称える “日本酒の日” となっています。この日を「日本酒の日」とする背景には、10月が新酒の季節として知られ、酒造りの新しい年のスタートとされるため、日本酒の新たな一歩を祝う意味合いが込められています。
“日本酒” の正しい定義
日本酒とは、国内産米を原料とし、日本国内で製造された清酒のことを指します。清酒の定義は、米、米こうじ、水を原料として発酵させ、こしたものや、清酒かすを加えてこしたものなどがあります。
※清酒の厳密な定義
次に掲げる酒類でアルコール分が22度未満のものをいう。
イ)米、米こうじ、水を原料として発酵させて、こしたもの
ロ)米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(その原料中当該 政令で定める物品の重量の合計が米(米こうじを含む。)の重量の100分の50を超えないものに限る。)
ハ)清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
日本酒の多彩な風味
日本酒の最大の魅力、それは「香り」と「味わい」に隠されています。具体的には、
薫酒 (くんしゅ):香り立つタイプ
爽酒 (そうしゅ):口当たりの良いタイプ
醇酒 (じゅんしゅ):深みのあるタイプ
熟酒 (じゅくしゅ):時間をかけて熟成させたタイプ
と、4つの主要なタイプがあります。
地酒の特別な魅力
地酒は、文字通り一つの地域で醸造される日本酒。各地域の風土や環境が反映された、独特の味わいと香りが魅力です。中には、その希少性から “幻の銘酒” とも評されるものも。
近畿地方の地酒の特色
近畿地方、特に兵庫と京都府伏見は、日本酒の名産地として知られる “日本三大酒どころ” に位置します。この地域は、特有の気候と良質な水質を持ち、それが日本酒の品質に大きく影響しています。
近畿地方の日本酒は以下のような特色があります:
京都府・奈良県・滋賀県
こちらの地域の日本酒は淡麗甘口が主流です。特に京都・伏見は、良質な伏流水を活かしたまろやかな口当たりが特徴です。
和歌山県・三重県
濃醇甘口の日本酒が多いです。この地域の酒は、豊かな自然環境での米作りが行われており、米本来の甘みをしっかりと感じることができます。
大阪府
淡麗辛口の日本酒が特徴です。都市部での生産が中心でありながら、独特の製法や材料選びで、シャープな味わいを追求しています。
兵庫県
濃醇辛口が多いです。特に兵庫は「酒米の王様」とも称される「山田錦」の産地としても知られ、その米を使用した日本酒は、深い味わいと独特の香りが楽しめます。
これらの特色を理解することで、近畿地方の地酒をより深く味わうことができるでしょう。
最後に
10月1日の “日本酒の日” を機に、自分の地域の地酒を探求してみてはいかがでしょうか? 地元の酒蔵や専門店で、新しい日本酒の風味を堪能してみてください。そして、その地酒を地元の料理とともに楽しむことで、更なる深みを味わうことができるでしょう。