「納めの観音」とは?
日本の一部のお寺では、観音様がこの世に姿を現した3月18日を起点に、毎月18日を観音様の縁日として重視しています。特に、観音菩薩を御本尊に祀る寺院の中には、12月18日を「納めの観音」と称し、年内最後の縁日として特別な意味を持たせています。代表的な例としては、東京の浅草寺や鎌倉の長谷寺が挙げられます。
『光る君へ』と石山寺
2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公である平安時代の紫式部が参籠したとされる石山寺は、開山が747年、宗派は東寺真言宗とされています。このお寺は滋賀県大津市に位置し、御本尊は如意輪観世音菩薩です。観音信仰の重要な拠点であり、『源氏物語』の起筆の地としても名高いです。

石山寺と観音信仰
石山寺は、観音信仰の中でも特別な地位を持つお寺です。この地には観音様が現れたとされる伝説が伝わり、多くの信者が参拝に訪れる聖地です。
「石山の秋月」- 近江八景の一つ
「石山の秋月」として知られる石山寺は、近江八景の一つです。自然の美しさと歴史的背景が融合したこの地は、多くの人々にとって特別な場所となっており、秋の月夜に映える寺院の風景は、歴史を通じて多くの文人墨客にインスピレーションを与えてきました。
総括
石山寺は、平安貴族からの信仰を集め、観音信仰の寺として、また「石山の秋月」としての日本で有数の月の名所であるだけでなく、女流文学の開花の舞台となった王朝文学ゆかりの寺としても知られています。四季折々の花々が咲き誇る美しい景観も有しており、年間を通じて多くの参拝者で賑わいます。この地を訪れることで、日本の古き良き文化と信仰の深さを体感することができるでしょう。
