滋賀の魅力的な交通手段
滋賀県は自然の美しさや歴史的な名所で知られていますが、その中でも注目すべき点は、特別な乗り物が提供する魅力的な交通手段です。この記事では、滋賀県で利用できるユニークな乗り物に焦点を当て、その魅力を探ります。
京阪電車・京津線:不思議な3つの役割を果たす電車
滋賀県を訪れる際、一度は乗ってみるべき電車があります。それが、京阪電車の京津線です。この電車は、びわ湖浜大津駅から始発してすぐに路面電車として運行しますが、次の駅の手前から驚異的な勾配を持つ登山鉄道に変身し、最大傾斜角度61パーミルの急坂を登ります※。最終的には地下鉄路線として終点の御陵駅に到達します。驚くべきことに、同じ車両が路面電車、登山鉄道、地下鉄の3つの役割を果たすのです。
この不思議な電車は、御陵駅で京都市営地下鉄東西線と相互乗り入れしており、国際観光都市・京都市の中心部から滋賀県大津市へと旅行する素晴らしい交通手段であり、観光客にとっても地元の人々にとっても楽しい体験です。
京津線は、東の終点のびわこ浜大津駅で京阪電車の石山坂本線(石山寺駅~坂本比叡山口駅)と接続しており、紫式部がここに参籠中に『源氏物語』の構想を練ったと伝えられている石山寺や、比叡山延暦寺の東(滋賀県側)の麓の、門前町として栄えた坂本へ行くのに便利です。
※古来から難所として有名で、百人一首で蝉丸が読んだ「知るも知らぬも逢坂の関」の歌でも知られている逢坂山を越えるルートです。

坂本ケーブル:日本一長いケーブルカーの冒険
滋賀県には、比叡山延暦寺へ向かう東側のルートに、日本一長いケーブルカーがあります。坂本ケーブルとして知られるこの乗り物は、全長2,025メートルの距離を走破し、その間には途中駅2か所、橋梁7か所、トンネル2か所があります。このケーブルカーを利用することで、比叡山へのアクセスが便利になり、その美しい景観を楽しむことができます。
比叡山は滋賀県の名所の一つであり、このケーブルカーはその麓から頂上までのアクセスをサポートしています。絶壁を駆け上がり、景色を眺めながらの乗車は、滋賀県訪問のハイライトの一つです。

びわ湖バレイのロープウェイ:日本最速の空中散歩
琵琶湖西岸にそびえる比良山地に所在する都市近郊型スキー場・びわ湖バレイのロープウェイは、日本最速を誇るロープウェイとして知られています。秒速最速12メートルの速さで、全長1,783メートルを駆け抜け、高低差782.23メートルの美しい比良山地を結びます。このロープウェイは、スキーヤーやハイカーの利用に加えて、観光客にも人気があります。
比良山系への登山者や自然愛好者にとって、びわ湖バレイのロープウェイは絶好の選択肢です。空中からの景色は壮観で、滋賀県の自然美を存分に楽しむことができます。

紫式部のゆかりの滋賀県
滋賀県には、2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公、紫式部のゆかりの場所が多くあります。この記事を通じて、滋賀県の魅力的な交通手段を紹介してみました。滋賀の自然美や歴史的な名所を楽しむために、機会があればぜひ一度、これらのユニークな乗り物を利用してみてください。