「共生」や「多様性」という言葉がもてはやされる一方で、「日本人であること」がないがしろにされてはいないだろうか？
今、多くの日本人が無意識に感じ始めている違和感──それは、“偽りの共生” によって、日本人が逆差別される構造が、着実に社会の中に根を張りつつあるという現実である。２０２５年現在、その危機感が市民の中に急速に広がり、「参政党」現象に象徴されるような新しい政治的うねりが生まれている。
“共生社会” という言葉に潜む落とし穴
「多様性を尊重する社会」「外国人とも支え合う共生社会」と聞けば、誰もが肯定的に受け止めるだろう。しかし、それが「日本人よりも外国人が優遇される社会」へと転じてしまったとしたら、果たして本当に健全な “共生” と言えるのだろうか。
実際、ここ数年の政策や行政施策、メディア報道には、次のような傾向が見られる：
●外国人犯罪や不法滞在に関する報道が不自然に控えめにされ、社会問題としての扱いが希薄
●外国人支援のための制度整備が急ピッチで進む一方、日本人への生活支援は後回しにされるケースが増加
●学校現場や地域コミュニティにおいて、外国人児童・生徒への「配慮」が過剰になり、日本人側の言語や文化が軽視される事例が散見
これらは、いずれも “日本人セカンド” とも言える状況を生み出している。
一部の政治勢力やマスコミは「日本人ファーストは排外主義だ」と批判するが、果たして本当にそうだろうか？
「日本人ファースト」は排外主義ではない
「アメリカ・ファースト」や「フランス人のためのフランス」といったスローガンは、国民国家の根幹を成す当然の理念として、海外では普通に受け入れられている。
それにもかかわらず、日本では「日本人ファースト」を唱えると、すぐに「極右」や「ヘイト」といったレッテルが貼られる。
だが、「日本という国がまず日本人の福祉と安全を守る」というのは、主権国家として当然の責務であり、国民の基本的人権を守る最も重要な前提条件であるはずだ。
それを否定し、「人間にファーストもセカンドもない」などときれいごとを言って、日本人が我慢を強いられる社会になっているとしたら、むしろそれは「人権の軽視」ではないか。
“えせ共生” がもたらす社会的分断
本来の「共生」は、互いの違いを認め合いながら、対等な立場で支え合っていくことである。しかし、いま日本社会で進行しているのは、決してそのような健全な共生ではない。
近年、行政や教育、福祉の現場では、外国人への “過剰な配慮” とも言える対応が常態化し、それがかえって日本人と外国人の間に不公平感と分断を生んでいる。
たとえば──
●外国人家庭の子どものために、行政窓口や学校での「母国語による通訳支援」が無料で用意される一方、日本人のひとり親家庭や経済的困窮家庭に対しては、相談支援や伴走支援が十分に行き届いていない実態がある。
●一部自治体では、公営住宅への入居申請において、生活困窮を理由にした外国人家庭が優先的に選ばれるケースが報告されている。
●また、生活保護の支給においても、法的には「永住者その他一定の在留資格を持つ外国人」に限られるものの、運用上、外国人に対する審査が甘くなっているのではないかという疑念や指摘が市民の間で広がっている。
こうした政策の積み重ねは、善意の名のもとに行われている一方で、「日本人であることがむしろ不利になる」という理不尽な構造を生み出している。
その結果、「納税しても報われない」「子育て支援は外国人ばかり優遇されている」という日本人の不満が静かに蓄積され、時に外国人への反感として表出する危険性もある。
これは本来、外国人を非難すべき問題ではない。制度の設計と運用のバランスを欠いた結果、国民の間に “えせ共生“ への不信と分断が広がっているのである。
「参政党」現象が象徴する民意の変化
２０２５年に入り、「参政党」が急速に支持を広げている背景にも、こうした問題意識の広がりがある。
彼らは「日本人が自信を持ち、誇りを取り戻せる国をつくる」という明確なメッセージを掲げ、“えせ共生” に対して疑問を抱く層に強く訴えかけている。
もちろん、参政党に対してもさまざまな意見があることは承知している。しかし、ここで重要なのは、支持政党の問題ではなく、「なぜそのような政党が求められる時代になったのか」という “民意の根っこ” に目を向けることだ。
“左・右” の “思想戦” に惑わされないために
この問題を語るとき、すぐに「左派か右派か」、「リベラルか保守か」という枠で判断する人がいる。しかし、これはもはやイデオロギーの問題ではない。「誰の声が軽んじられ、誰が優遇されているのか」という “現実のバランス” の問題である。
日本人としての尊厳、文化、言語、暮らしが守られないままに、ただ「多文化共生」や「人権」という言葉だけが一人歩きしてしまっては、真の意味での平等な社会は築けない。
おわりに──真の共生社会とは何か
私たちが目指すべきは、「日本人だけを優遇する社会」ではない。同時に、「外国人だけを特別扱いする社会」でもない。
本当に必要なのは、“お互いに責任と義務を果たしながら支え合える関係性” だ。その実現のためには、まずは「日本人自身が自信と誇りを持てる社会」を取り戻す必要がある。
そのうえで、法の下の平等を土台とし、実質的な不公平や逆差別を許さない姿勢こそが、真の意味での「共生社会」への第一歩である。
「共生」や「多様性」という耳ざわりの良い言葉に惑わされることなく、事実と現実を直視しよう。
その目を持つ一人ひとりの市民が増えることこそが、健全な民主主義と持続可能な社会の礎となるはずだ。
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