SNS批判の前に自省を――オールドメディアの偏向報道と自浄作用の欠如

SNSに誤解を招く切り抜き動画や不正確な情報が存在することは否定しません。
しかし、その問題をことさらに強調し、あたかもSNSだけが社会の混乱を生んでいるかのように語る既存メディアの姿勢には、強い違和感を覚えます。

そもそも、映像を恣意的に編集し、特定の印象を強める「切り取り」という手法を一般化させたのは、長年テレビ報道が積み重ねてきた編集文化ではなかったでしょうか。発言の前後関係を削ぎ落とし、テロップやナレーションで意味づけを与える。そうした技法は、プロの手によって洗練され、視聴者に強い印象を与えるかたちで用いられてきました。

にもかかわらず、自らの編集手法や偏向報道、さらには「報道しない自由」とも言われる取捨選択の問題を十分に検証しないまま、SNSの問題点だけを一方的に糾弾する――。この態度こそが、信頼を損なう最大の要因ではないでしょうか。

SNSは確かに玉石混交です。デマも拡散されます。しかし同時に、「それは事実と違う」「元の発言はこうだ」といった即時の反論や検証も可視化されます。誤情報に対する批判や修正が、公然と交わされる構造があるという点で、一定の自浄作用を持っています。

一方、マスメディアは基本的に一方向的です。誤報があっても訂正は小さく、検証は限定的で、検証過程はほとんど見えません。閉じた構造の中で「自らは公共性を担う存在だ」と言いながら、他者だけに倫理を求める姿勢は、あまりにも不誠実です。

素人の粗雑な切り抜きよりも、プロの技術で丁寧に加工され、「これが全体像だ」と提示される映像の方が、はるかに強い影響力を持ちます。だからこそ、その責任はより重いはずです。

SNSを批判する前に、まず自らの報道姿勢と説明責任を徹底的に問い直すべきではないでしょうか。
自省なきままの “上からの説教” は、もはや通用しません。

メディアの信頼回復は、他者批判からではなく、自らの透明性と誠実さからしか始まらないのです。

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