【消費税減税国民会議で共産・参政が招かれなかった理由】排除か当然か?メディア報道の限界とSNS時代の政策議論

消費税減税と給付付き税額控除を議論する「国民会議」に、上念司氏が解説を行い、なぜ日本共産党と参政党が呼ばれなかったのかを論理的に整理しました。
本稿はその解説に賛同する立場から、要点を分かりやすくまとめるとともに、報道のあり方とSNSの意義について考えます。

まず前提を整理する―議論の土台は何か

今回の会議の目的は、
「消費税減税と給付付き税額控除をどう制度設計するか」という実務的な検討です。
つまり、
・消費税をどう設計し直すか
・給付付き税額控除をどう制度化するか
・財源をどう確保するか
といった “制度の枠内での具体化” がテーマです。
重要なのは、消費税そのものの存廃を問う場ではないという点です。

なぜ日本共産党・参政党は対象外になったのか

(1)日本共産党の場合
日本共産党は一貫して「消費税廃止」を掲げています。
しかし、今回の会議は「消費税を前提にどう設計するか」という議論です。廃止を前提にする立場とは、土台が一致しません。
さらに、
・法人税増税などで財源を賄うという主張の実効性
・年間約20兆円規模の安定財源をどう代替するのか
・給付付き税額控除は消費税の逆進性対策であるという制度的整合性
といった点で、制度設計会議との整合性が弱いと指摘されています。
(2)参政党の場合
参政党も消費税廃止を掲げています。
主張としては国債発行による対応を示唆しますが、
・債務残高の拡大リスク
・金利上昇の可能性
・物価上昇局面での財政拡張の影響
といった論点が未整理なままです。
また、給付付き税額控除は消費税を前提とした負の所得税的制度であり、廃止を前提とすれば議論の基盤が成立しません。

これは「排除」なのか?

一部報道では「排除だ」との批判が強調されています。
しかし、今回の会議はあくまで
 消費税を前提とする制度改革の具体化
目的です。
議論の前提を共有していない主体が参加すれば、
・議論が原点論争に戻る
・実務設計が進まない
・会議の目的が変質する
という事態になりかねません。

これは思想差別ではなく、政策形成過程における合理的な参加条件の問題です。
最終決定は国会で行われ、発言機会が完全に奪われるわけでもありません。

本来マスメディアが果たすべき役割

ここで問われるのは、報道の姿勢です。
制度設計の前提や財源構造といった複雑な論点を丁寧に解説することこそ、本来マスメディアが担うべき役割ではないでしょうか。

しかし実際には、
・「排除」という言葉を強調
・対立構図を煽る見出し
・政権批判に焦点を当てた感情的論調

といった報道が目立ちます。

論点の整理よりも対立の演出を優先する姿勢は、結果として国民からの信頼を損ないます。
政策論争を “善悪” や “好き嫌い” の物語にしてしまえば、議論の質は必ず低下します。

SNSの存在価値が高まる理由

一方で、今回の件をめぐっては、SNS上で制度の前提や財源構造を整理する解説が多数共有されました。
こうした動きは、従来メディアが十分に果たせなかった
・前提条件の明示
・制度間の整合性の検証
・数字を伴う具体的議論

を補完しています。
もちろんSNSにも偏りや誤情報の問題はあります。
しかし、専門的な解説や多様な視点が即時に広がる点は、政策理解にとって大きな価値があります。

感情的な対立報道」よりも、「制度の構造を示す解説」の方が支持を集めるのは自然な流れです。

結論―感情ではなく構造で考える

今回の国民会議の件は、
・共産党・参政党が消費税廃止を掲げている
・会議は消費税を前提に制度設計を行う場である
という前提の違いに起因する問題です。
したがって「不当排除」と断じるのは、論理的には成立しにくいと考えます。
むしろ問われるべきは、
制度の構造をどれだけ丁寧に国民へ伝えているかです。

マスメディアが構造的解説を怠れば怠るほど、SNSの存在価値は高まります。そして信頼は静かに移動していきます。
 感情ではなく制度の設計図を見る。
 対立ではなく前提条件を確認する。
いま求められているのは、その冷静さではないでしょうか。

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