5月12日は「海上保安の日」

「海上保安の日」とは

日本の国の行政機関の一つで国土交通省の外局である海上保安庁は、米国の沿岸警備隊(注1)をモデルに1948年(昭和23年)5月1日に設置され5月12日に開庁したことにちなんで、5月12日が「開庁記念日」として制定され、2000年に「海上保安の日」と改称されました。

(注1)米国の沿岸警備隊は、国防総省ではなく国土安全保障省に属する連邦政府の法執行機関ですが、軍事組織としての側面が強く、米国軍の6軍種(他の5軍種は陸軍、海軍、空軍、海兵隊と2019年12月に発足した宇宙軍)の一つとされています。

日本の海上保安庁の任務(同庁のホームページより)

海上保安庁の任務は、治安の確保(注2)、領海警備(領海・排他的経済水域(EEZ)を守る)、海難救助、海上環境(注3)、災害対策(事故災害対策、自然災害対策)、海洋調査、海上交通の安全、国際関係(二国間での連携・協力、周辺国への海上保安能力向上支援等)です。

(注2)国内密漁対策、外国漁船による違法操業等への対策、密輸・密航対策、海賊対策、テロ対策、不審船・工作船対策。
(注3)海上環境事犯への対応(港内等における油等の不法排出事犯や廃棄物等の不法投棄事犯の実態を把握するとともに、航空機の広域監視能力を活用し、外国船舶による油等の不法排出行為の監視を効率的に実施するなどの海上環境事犯の取締り)と海洋環境保全対策(海洋汚染の調査、海洋環境保全に関する指導・啓発など)

税関記念日(11月28日)も検疫記念日(7月14日)もあるのだから………

さて、日本人が海外渡航から帰国する際にも、来日する外国人が入国する際にも、国際空海港では三つの行政手続きをしなければなりません。
それは税関Customs)、出入国管理Immigration)、検疫Quarantine)で、この三つをまとめて指す言葉がCIQ(注4)です。

また、出入国在留管理庁の出入国管理は、海上保安庁の密航対策と接点があります。

このように、出入国在留管理庁の出入国管理と関連のある業務である海上保安、税関、検疫にはそれぞれ記念日があるのですから、出入国在留管理庁も同様の記念日(案の例示「出入国在留管理の日」)を制定・公表して、同庁の役割、活動をより一層理解してもらうための広報活動等を行うようにしたほうがいい、と私は思うのですが、皆さんはいかがでしょうか?

(注4)税関は財務省関税局、出入国管理は法務省出入国在留管理庁、検疫はさらに三つに分類され、人と食品の検疫は厚生労働省、と動物検疫(Animal quarantine)と植物防疫(Plant Protection)は農林水産省です。

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