地植えよりも鉢植えに適している「ドクダミ」
「ドクダミ(毒矯み)」は、沖縄を除く全国に広く分布している多年草で、湿気のある半日陰に群生している姿を見ることができます。
ドクダミはとても丈夫で育てやすい植物です。地上部の葉と茎を取り除いても、残った地下茎を伸ばして増えていくという、繁殖力が非常に強い植物です。
このため、ドクダミは地植えよりも鉢植えが適しています。鉢植えにすることで、ドクダミの勢いのある成長をコントロールしやすくなります。また、根が広がりすぎることもないため、鉢植えでも栽培がしやすいです。鉢植えなら、庭やベランダ、室内など、限られたスペースでもドクダミを楽しむことができます。
日本三大民間薬の一つ
「ドクダミ(毒矯み)」は、茎や葉に独特の臭気があること、日陰のじめじめしたところにも群生していることが多いこと、さらにはドクダミという名前の響きから、あまり印象がよくなくようですが、古くから十薬の名で薬草として利用され、「ゲンノショウコ(現の証拠)」、「センブリ(千振)」とともに日本の三大民間薬(注1)の一つに数えられています。
ドクダミには、抗酸化作用や抗炎症作用があり、消化促進や免疫力向上にも効果が期待されています。また、ドクダミは利尿作用もあるため、むくみの改善にも役立つとされています。
なお、東南アジアでは野菜のように食用としても使われているそうです。
(注1)民間薬=古くからの言い伝えにより、庶民の間で伝承されてきた薬のことで、その多くは植物由来の生薬。
ドクダミ茶
ドクダミ茶は独特の香りと爽やかな味わいが特徴です。
ドクダミ茶には、身体をクールダウンさせる効果や解毒作用があり、夏場の暑さ対策にぴったりです。また、ドクダミに含まれるビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養素も豊富で、デトックス効果、さらには美肌効果(注2)も期待ができます。
ドクダミ茶は、温かいままでもアイスで飲んでも美味しく楽しめます。また、そのまま飲むだけでなく、お好みで甘味を加えることもできます。例えば、ハチミツや黒糖、ステビアなどを少量加えると、風味がより一層引き立ちます。
なお、科学的に証明されていませんが、ドクダミ茶には「子宮収縮を促進させる」という働きがあるといわれることもあるので、用心のため、妊娠中、特に妊娠初期はドクダミ茶を避けることをおすすめします。
(注2)ドクダミに含まれるカリウムには、体内に溜まった塩分(ナトリウム)を排出する働きがあって、カリウムのデトックス効果で体内の余分な塩分が排出されるのと同時に、毒素や老廃物も一緒に排出してくれるので、美肌効果にもつながります。
自家製のドクダミ茶の作り方
ドクダミの有効成分が最も多くなるのは、白い花が咲く6〜8月です。花が咲いてきたら、地上から5cmほどのところから刈り取って、よく洗い、水分をしっかりと拭き取ります。次に、鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらドクダミを加えます。煮つめてしまうと葉がドロドロになってしまうので、煮出す時間は3〜4分を目安にしてみてください。火を止めて少し冷ましたら、茶漉しで濾します。これで美味しいドクダミ茶の完成です。
なお、時間をかけた作り方としては、沸騰しない60~70℃程度のお湯に弱火で30分近く時間をかけて煮出すやり方が、ドクダミの有効成分を最も効果的に抽出できるそうです。
※ドクダミの葉を乾燥させてからドクダミ茶を作る飲み方もあります。
我が家で今育てているドクダミの品種
我が家で現在育てているドクダミの品種は、「三色斑ドクダミ」といい、耐寒性落葉宿根草です。
