大晦日に思うこと――見えないところで、時代は動いている

今日は、2025年の大晦日です。
一年の終わりにこうして静かに振り返ってみると、この一年もまた、決して平坦とは言えない日々だったと感じます。

日本社会は、いまだ「失われた30年」の長い影の中にあります。かつて日本を支えてきた、厚みがあり安定した中間層は細り、生活に余裕を持てない人々は確実に増えています。経済指標やニュースを見渡しても、「日本の復活・再生が目前にある」と胸を張って言える状況には、残念ながら至っていないでしょう。

だからこそ、日々を生きる中で、無力感や閉塞感を覚えることがあっても不思議ではありません。
「この国は、この先どうなるのだろう」
そんな問いが、ふと心に浮かぶ瞬間もあります。

けれども私は、あえてこうも思うのです。
社会の変化というものは、いつも目に見える形で始まるわけではない、と。

地上からは何も起きていないように見えても、土の中では根が伸び、養分が蓄えられていく。
時代の転換もまた、それとよく似ています。
表層には停滞が続いているように見えても、水面下では、人々の意識や価値観、技術や仕組みが、少しずつ組み替えられ、準備され、熟成されていくものではないでしょうか。

今はまだ、それが「形」として現れていないだけなのかもしれません。

だからこそ、必要なのは、過度な悲観に沈み込まないことだと思います。
かといって、根拠のない楽観に身を委ねる必要もありません。
ただ、見えないところで進んでいる何かを信じ、足元の生活を丁寧に積み重ねていく
その姿勢こそが、次の時代を迎えるための、最も確かな準備なのではないでしょうか。

小さな学びを続けること。
人とのつながりを大切にすること。
日々の仕事や暮らしに、誠実であろうとすること。

そうした一つひとつは、すぐに社会を変える力にはならないかもしれません。
しかし、そうした営みが重なった先にこそ、新しい時代の土台が形づくられていくのだと、私は信じています。

2025年の終わりにあたり、未来に対して大きな希望を語ることはできないかもしれません。
それでも、「希望の種は、すでに蒔かれている」と静かに信じることはできるはずです。

悲観せず、焦らず、諦めず
来るべき近未来に向けて、今日という一日を、できる限り穏やかに、前向きに締めくくりたいと思います。

皆さまにとって、新しい年が、少しでも風通しのよいものとなりますように。

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