自分にとっての本当のライバルは誰?
ライバルという言葉がありますが、実は、どんな人にとっても、他人の中には本当のライバルはいないそうです。
「夢を持っていて、いつかきっと叶えてみせると強く望んでいる自分」と「本音では、努力して苦労してまで変われなくても、慣れ親しんだ今の状態でもそれはそれでいい、と考えているもう一人の自分」がいて、後者のもう一人の自分こそが真のライバルだというのです。
著名人の名言
ライバルや努力に関する名言を著名人の語録の中から二つ紹介します。
「以前は人と自分をなにか比べてしまっていたのですが、今の私が誰かと自分を比べるとしたら、それは過去の自分です。例えば、“昨日の自分はこれができなかったけれども、今日はこれができた。”、“去年の自分はここまでしかできなかったけれども、今年の自分はこれができる。” という感じです。人と比べると無駄な嫉妬につながって、いいことは一つもありません。それに、このことは自分らしさを確立することにもつながると思っています。」(松本 薫:柔道家 2012年ロンドン五輪金メダリスト)
「成功する人とそうでない人との差は、紙一重だ。成功しない人に熱意がないわけではない。違いは、粘り強さと忍耐力だ。失敗する人は、壁に行き当たったときに、体裁のいい口実を見つけて努力をやめてしまう。」(稲盛 和夫:京セラ創業者 日本航空名誉会長)
忘れてはならないこと
自分にとっての本当のライバルは心の中のもう一人の自分であるということには、私もまったく同感ですが、夢を叶えることについて、補足ないし追加の私なりの意見があります。
まず、夢の設定の仕方によっては、粘り強さと忍耐力をもって努力し続けても叶うとは限らないという厳しい現実です。
例えば、他者と競争して優勝というたった一つの座を勝ち取るという夢は、誰か一人(または一団体、一チーム)しか夢を叶えることができません。
試験の場合には、受験者どうしの相対評価で合格人数が限られているタイプの試験の場合には、次の試験で絶対に合格してみせるという夢は、どんなに努力しても叶うとは限りません。それに対して、難しい試験でも一定の点数に達すれば合格するというタイプであれば、“正しい方法論としての努力” を粘り強く続ければ夢はいつか叶うはずでしょう。
次に、途中で諦めることなく夢に向かって粘り強く進み続けていくためには、“苦しさに打ち勝つタイプの努力” ではなくて、“努力が苦にならない、または努力自体を楽しめるような行動” にすることができるか否か、そのための自分なりのしかるべき工夫がポイントである、と私は考えています。
あなたはどうお考えでしょうか?