暑さに負けない可憐な花——8月22日の誕生花「トレニア」の魅力と育て方のコツ

園芸 家庭菜園

夏の庭やベランダに彩りを添えてくれる花はいくつもありますが、なかでも8月22日の誕生花「トレニア」は、暑さの盛りでも元気に咲き誇る頼もしい存在です。和名では「夏菫(なつすみれ)」と呼ばれ、涼しげな花姿と丈夫さから、ガーデニング初心者からベテランまで幅広く愛されています。
今回は、そんなトレニアの魅力と、猛暑を乗り切るための育て方のコツを、わかりやすくまとめてみました。

トレニアってどんな花?

トレニアは熱帯原産の植物で、高温多湿にも比較的強く、夏の花壇やプランターにぴったりです。花の形がスミレに似ていることから「夏菫」という和名がつきました。紫や青、ピンク、白などの花色があり、清涼感のある色合いが真夏の景色に映えます。

開花時期は長く、初夏から秋まで楽しめるのも魅力のひとつ。とくに真夏は他の花が暑さで元気をなくす中でも、トレニアは次々と花を咲かせてくれます。その丈夫さから、ガーデニング初心者にもおすすめです。

暑さに強いけれど、直射日光には注意

「熱帯原産だから炎天下でも平気」と思いがちですが、実は真夏の強烈な直射日光は苦手です。日差しが強すぎると葉が焼けたり、株が弱ったりします。また、風通しが悪い場所では蒸れてしまい、病気や株の衰えの原因にもなります。

そこで大切なのが夏の置き場所の工夫です。真夏の猛暑日には、午後からは直射日光を避け、半日陰や明るい日陰に移動させましょう。半日陰でもしっかり花を咲かせてくれるのがトレニアのありがたいところです。

水やりは「涼しい時間帯」に

トレニアの水やりで覚えておきたいポイントは3つです。
①土の表面が乾いたら水を与える
常に湿らせる必要はありません。過湿は根腐れの原因になります。必ず土の表面が乾いたことを確認しましょう。
②株元にたっぷりと水をあげる
花や葉に水をかけると蒸れや病気の原因になるため、株元を狙って与えるのが基本です。
③真夏は涼しい時間帯に水やり
朝や夕方など涼しい時間を選びます。昼間の灼熱時に水やりをすると、温まった水が根を傷めることがあります。

初心者でも失敗しにくい理由

トレニアはとにかく丈夫で長く咲くのが魅力です。こまめに花がらを摘めば、さらに花つきがよくなります。育てるのに特別な肥料や剪定の技術も不要で、プランターでも地植えでもOK。ガーデニングを始めたばかりの人にとって、成功体験をくれる優等生といえるでしょう。

ハンギングバスケットにも映える

トレニアには、品種によって茎が垂れ下がるタイプがあります。これをハンギングバスケットに植えると、まるで花の滝のように優雅に咲き広がります。ベランダの柵や玄関先に吊るすと、通りがかる人の目を引くこと間違いなしです。寄せ植えにしても相性がよく、白やブルーの花と合わせると涼感がアップします。

夏の花壇を長く楽しむために

トレニアは単独でも美しいですが、他の夏花と組み合わせることで花壇全体が華やぎます。マリーゴールドやペチュニアと合わせればカラフルに、ブルーサルビアと組み合わせれば爽やかさが際立ちます。
また、秋の気配が近づく頃にもまだ花を咲かせるため、「夏から秋への橋渡し役」としても活躍します。

トレニアをもっと楽しむ小技

〇切り戻し
 株が乱れてきたら、茎を半分ほどに切ると再び新芽が出て花数が増えます。
〇追肥
 2週間に1回、液体肥料を与えると花つきがさらに良くなります。
〇病害虫予防
 透かし剪定をして風通しを良くすることで、灰色かび病やアブラムシの発生を防ぎやすくなります。

透かし剪定
込み合った枝や不要な枝を間引くように切り取る剪定方法。風通しや日当たりを良くすることで、蒸れを防ぎ、病害虫の発生を抑止し、また、花つきが良くなる。

まとめ

トレニアは、暑さに強く、長く咲き続け、しかも育てやすいという三拍子そろった夏の名花です。半日陰でも育ち、水やりのタイミングさえ気をつければ、初心者でも立派に咲かせられます。
炎天下の中でも涼やかに咲くトレニアは、夏の終わりまで庭やベランダを明るく彩ってくれます。晩夏から初秋にかけても花は衰えず、季節の移ろいを感じさせる彩りを楽しめます。
近年は夏が長く秋が短くなる傾向が見られるため、今年も残暑が長引けば、まだまだトレニアの花姿を楽しむことができるでしょう。

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