「びわ湖の日」:琵琶湖保全の節目とその価値
1977年、琵琶湖の富栄養化が大規模な淡水赤潮を引き起こし、魚類の大量死や水道水の異臭をもたらしました。この大事件を受けて、合成洗剤の使用を止め、自然に優しい粉石けんを使う「石けん運動」が県民によって始まりました。その結果、滋賀県は1980年に全国で初めて「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」(琵琶湖条例)を制定・施行し、環境先進県と称される一歩を踏み出しました。その施行一周年を記念して、1981年から7月1日は「びわ湖の日」と定められています。
「びわ活」:琵琶湖を身近に感じ、保全活動に参加する時期
琵琶湖の保全は、条例の施行だけで完結するものではなく、持続的な取り組みが求められます。その一環として、滋賀県は2018年から、「びわ湖の日」(7月1日)から「山の日」(8月11日)までを琵琶湖と関わる重点期間と位置付け、「びわ活」を呼び掛けています。「びわ活」とは、琵琶湖を守り、琵琶湖と暮らし、琵琶湖と親しみながら行うさまざまな活動を指します(注)。環境保全だけでなく、生活、食、学びなどの観点から琵琶湖との関わりを深めることが目指されています。
「びわ湖の日」と「びわ活」を通じて、県民一人一人が環境保全に貢献し、美しい琵琶湖と共生する生活を促すことが可能です。琵琶湖との共生は、自然を保護するだけでなく、より豊かな生活を実現するための大切なステップでもあります。
(注)滋賀県のホームページには、「びわ活」についての詳細が掲載されています。
※エコ・ウォーリア(Eco Warrior)=環境保護活動に積極的に取り組む人々を指すスラング。
