「移民を抑制する政党」というイメージは本当か――参政党が公式に示す外国人比率5%

政党は、公式サイトで公表している基本理念の一つとして、「人口動態・経済情勢・地域の受容力を基礎とした中長期的な外国人比率目標を設定」し、その上限を「市区町村単位で日本国民の5%まで」と明記している(2026年2月1日午前中現在)。これは公開された党の公式方針であり、解釈の余地が小さい事実である

一方、出入国在留管理庁の統計によれば、2025年6月末時点における在留外国人(中長期在留者+特別永住者)約395万7千人で、日本の総人口に占める割合は約3.2%と推定できる。この数字は、「1年以上にわたる居住国の変更」という国際的に広く共有されている移民概念に沿って、「国際移民」として把握した場合の現状を示している。

この二つの公開情報を突き合わせると、一つの結論が自然に導かれる。すなわち、参政党は、現時点ですでに存在している移民比率(約3.2%)を「過剰」として直ちに引き下げる立場ではなく最大5%までの増加を制度上は許容する、あるいは少なくとも容認する設計を採っているという点である。

言い換えれば、参政党の公式理念は、「現状以上の移民増加を一切認めない」という主張とは一致しない。むしろ、一定の管理と条件付けを前提に、現状よりも高い水準まで移民人口が増える余地を認めていると読むのが、文言と数値に忠実な理解だろう。

移民政策をめぐる議論では、しばしば感情的なイメージやレッテルが先行する。
しかし、少なくともこの点に関しては、評価の出発点は党派的印象ではなく、公開されている数値と文書そのものに置かれるべきである。事実を丁寧に確認することで、初めて政策の実像が見えてくる。

この点で、もう一つ看過できないのは、参政党の公式方針と、支持者の間で共有されているイメージとのあいだに存在するズレである。

SNSや街頭、コメント欄などでしばしば見られるのは、「移民はこれ以上増やすべきではない」「外国人比率はすでに限界だ」といった強い問題意識だ。
しかし、党が公式に掲げている「市区町村単位で日本国民の5%まで」という上限設定は、現時点の約3.2%という実態を前提にすれば、直ちに現状を引き下げる政策ではなく、一定の増加余地を織り込んだ設計である。

ここにあるのは、誰かの善悪や正邪の問題というよりも、「政策文書として何が書かれているのか」と、「支持者が何を期待して支持しているのか」との間の認識のズレだろう。もし支持者の多くが「現状ですでに多すぎる」という前提で語っているとすれば、その感覚と党の公式理念は、必ずしも同じ方向を向いているとは言い切れない。

政策を評価するうえで重要なのは、イメージや雰囲気ではなく、公開された言葉と数字が示す設計そのものである。
支持するにせよ、批判するにせよ、まずはそのズレを自覚すること――それが、移民政策を「感情」ではなく「制度」として考えるための、最初の一歩ではないだろうか。

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